パワーが全てじゃない!レースで速く走るテクニック
「パワーさえあれば速く走れる」は正しいですが、ちょっと違います。速く走るには「速く走る技術」も必要なんです。
速く走る技術を身につければ、バイクに自身がない人でもバイクタイムを大幅に短縮できるかもしれませんよ。
速くではなく、上手に走る。
まずトライアスロンはノンドラフティングで平坦基調のコースが主なので、パワーがあればあるほど有利になり、ロードレースほどパワーウェイトレシオは重要ではありません。(パワーウェイトレシオをざっくり説明すると、2人が同じパワーでも体重の軽い人のほうが上り坂でポテンシャルが高いということ)
しかしFTPが300あったとしても速く走る技術が無ければ、ただパワーでプッシュし続けるしかない、非効率な走りになります。
トライアスロンのレースでパワーがあまりなさそうな細い人が、意外とバイクパート上位に居る事あります、この人たちは多分、ロードレース的な技術が高いので、効率良く走れるので結果タイムに繋がっているのだと思います。
エアロポジションを取り続ける。
空洞実験的な数値はわからないですが、個人的に28km/hまではエアロポジションの効果を強く感じます。
なので「28km/hを下回らない限りエアロポジションを取り続けましょう」という話なのですが、平地ならどんな速度でもエアロポジションであるに越したことはありません。
今回は登り坂での話です。
僕は今まで登りになると、すぐブラケットポジションにして走っていました。
ブラケットポジションの方がパワーが出ますし、呼吸も楽なのでその方が速いと思ってのことです。
しかし山を走るうちに気づきました。
「28km/hまでエアロポジションの効果を強く感じるなら登り坂でも同じじゃないか?」と。
それに今まで下った後の登りでも直ぐブラケットに持ち替えていましたが、下りで加速した分、エアロポジションで登り始める事で空気抵抗を抑え、速度が落ちるまでの時間を稼げるので結果的に速く走れる。と気付きました。
そこでロードバイクとTTバイクで山を走った見た所、TTバイクの方が圧倒的に速く、楽に走れました。
確かに登りになるとロードバイクの軽さが生きますが、登り以外なら積極的にエアロポジションをとったTTバイクの方が速かったのです。
登り坂は踏まずに軽いギアで回す。
「登り坂は踏まずに軽いギアで回す」は当たり前かもしれませんが、レースに出てみると重いギアで一生懸命踏んでる人が多いです。KONAでもたくさん見ました。
しかし登りでも平地と同じようにテンポ良く回すことが大切です。
重いギアを一生懸命踏むという事はそれだけ筋肉に負担がかかりますし「踏む」という意識が強いと大腿四頭筋(太ももの前)を使うので、ランに入った頃にはランで使いたい大腿四頭筋がパンパンになってる。ということが起こりうります。
下りで脚を休めるなら下り始めてから。
登り坂を登り切ってすぐ踏むのをやめてしまうと、下り始めるまで一気にペースが落ちてしまいます。
そこで登った勢いを保ちながら、下り始めるまで踏むようにしましょう。
登り切ってすぐ休むのと、下り始めるまで踏むのではたった数秒の差ですが下りでのスピードの乗りが変わるのであっという間に数百メートルの差がつきます。
もし坂が10個あったら1km差がつくことになります、大きいですよね?
あと下りで脚を休めるかどうかの話ですが、タイムを伸ばしたければエアロポジションで踏み続ける必要があります。
そして50km/hくらいまで速度を上げたら状態を低くすれば漕がなくてもどんどん加速します。
ただしリスクが伴うので直線の下りで使いましょう。
ペナルティにならない程度にドラフティングする。
これはKONAに出た時思いついて、KONAで使ってました。
レースで速度が近くて抜こうにも抜けないというシチュエーションや下り坂で有効です。
抜きにかかるタイミングで前車の真後ろにピッタリとついて、ドラフティングで速度を上げながら抜くという手法です。
こうする事で力を使うのは抜くときの一瞬で済みます。
下りでもドラフティングを活用する事で加速が良くなり、抜きやすくなります。
ドラフティングもルールの範囲であれば違反ではありません、プロも抜く時はドラフティングしてから抜き去ります。
以上、速く走るテクニックの紹介でした。
今回は主に登り坂・下り坂の関連性が強い話題でしたが、必ずレースのコース内にアップダウンは存在します。
その中で効率的に走るにはこういった技術が必要になってきます。
「もうZWIFTだけやってればいいや」と思った時期もありましたが、トータルで速くなるにはそれなりに実走を積むのも大切かもしれませんね。
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